
二段階認証すら突破される「リアルタイムフィッシング詐欺」が急増中。
メールやSMSで巧みに誘導され、入力と同時に情報が盗まれる新手口を徹底解説。
防止策・対処法までわかりやすく紹介します。
他にも詐欺に関する記事を紹介しています。
参考にしてください。
〜二段階認証すら突破される「リアルタイムフィッシング詐欺」に要注意!〜
もくじ
- 〜二段階認証すら突破される「リアルタイムフィッシング詐欺」に要注意!〜
はじめに
スマホに「あなたの口座で不正アクセスがありました」「カードが一時停止されています」というメッセージが届いたことはありませんか?
あわててリンクを開いてログイン情報を入力してしまう——。
実はその瞬間、あなたの口座情報が盗まれているかもしれません。
それが、近年急増している リアルタイムフィッシング詐欺 です。
従来の「フィッシング詐欺」が“情報を盗む”だけだったのに対し、リアルタイム型は“盗んだ情報を即座に使ってログイン・送金まで行う”という進化型。
しかも、これまで安全とされていた 二段階認証(ワンタイムパスワード) までも突破されてしまうのです。
2025年10月には、楽天証券をかたる偽サイトで「絵文字認証」まで突破される被害が確認され、金融庁も警鐘を鳴らしています。
いまや誰にでも起こりうる現実的な脅威なのです。
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フィッシング詐欺とリアルタイムフィッシング詐欺の違い
| 種類 | 手口の特徴 | 被害のタイミング |
|---|---|---|
| 従来型フィッシング詐欺 | 偽サイトでIDやパスワードを入力させ、後から不正ログインされる。 | 数時間〜数日後に被害発覚。 |
| リアルタイムフィッシング詐欺 | 入力情報が攻撃者にリアルタイム転送され、その場で正規サイトに不正ログインされる。 | 数秒〜数分で被害発生。 |
つまり、従来型が“情報を盗んで後で使う”のに対し、
リアルタイム型は“盗みながら同時に使う”手口。
あなたが認証コードを入力している最中に、すでに資金が動かされているのです。
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被害の流れ(実際の手口)
- 「口座が不正利用されています」「至急ご確認ください」 などの偽メール・SMSを送信。
- 被害者がリンクをクリック → 本物そっくりの偽サイトへ誘導。
- 被害者が ID・パスワード を入力すると、攻撃者に即転送される。
- 攻撃者はその情報で 正規サイトにリアルタイムでログイン。
- 本物のサイトが要求する ワンタイムパスワードやSMS認証コード を、偽サイトを通じて被害者から入力させる。
- 攻撃者がそのコードを即座に使い、本人になりすましてログイン完了。
被害者は「自分で正しく認証している」と思っているため、気づいた時には資金が既に送金済みというケースが多いのです。
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リアルタイムフィッシングが危険な理由
- 二段階認証が無力化される
攻撃者は入力を「リアルタイムで中継」するため、認証コードを一瞬で奪えます。
SMS・メール・ワンタイムパスワードでは防ぎきれません。 - 本物そっくりのサイト・ドメイン
例:「rakuten-sec.co.jp」を「rakutten-sec.co.jp」にするなど、一文字違い。
URLを見ても違いに気づかないケースが多発。 - 公式のデザイン・ロゴを完全コピー
フォントやレイアウトまで本物と同じ。
画像を盗用しているため、見た目だけでは見分けがつきません。
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フィッシング詐欺が急増中!
フィッシング対策協議会の発表によると、
2025年は前年を大きく上回るペースで被害報告が増えています。

出典:フィッシング対策強雨議会 2025/08フィッシング報告状況
特にリアルタイムフィッシングは、金融・証券・クレジットカード分野で急増中。
これは「二段階認証を入れているから大丈夫」という安心感を逆手に取る攻撃です。
安全神話はすでに崩れています。
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被害を防ぐための総合的な対策
リアルタイムフィッシングは「ひとつの対策」だけでは防げません。
複数の防御を重ねる「総合的対策」が必要です。
① 二段階認証は必ず設定する(ただし過信しない)
二段階認証をオフにするのは論外。
リアルタイム型にも完全ではないものの、設定しておくことは前提条件です。
可能ならSMSではなく、アプリ認証(Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticator) を使いましょう。
② 公式アプリ・正規サイトからログインする
メールやSMSのリンクを踏むのではなく、
公式アプリを自分で開く または ブックマークした正規URLからアクセス する習慣をつけましょう。
App Store・Google Playなどの正規ストア以外からアプリをダウンロードしてはいけません。
③ Gmailを使う
フィッシングメールの約9割を届く前にブロックしてくれます。
メールの安全性を高めるためにも、
古いメールアプリや独自ドメインメールより、Gmailをメインに使うのがおすすめです。
④ パスワード管理ソフトを使う
パスワードマネージャー(例:1Password、Bitwarden、NordPassなど)は、
URLが一文字でも違うと「登録サイトではない」と判断して自動入力しません。
つまり、偽サイトではパスワードを入力してくれない という強力な防御になります。
これだけでも被害リスクを大幅に減らせます。
⑤ 通知・履歴を毎日チェック
クレジットカード・証券会社・銀行アプリには、
「取引通知」「ログイン通知」などの機能があります。
これをONにしておけば、不審なログインに即気づけます。
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セキュリティソフトは必要か?

多くの人が「ウイルスバスター」「Norton」「McAfee」などの
有料セキュリティソフトを入れれば安心だと思いがちです。
しかし、
結論:要りません!
理由①:WindowsもMacも、すでに十分な保護がある
Windows 10以降の「Windows Defender」、Macの「XProtect」は非常に高性能。
常に自動更新され、一般的なウイルスやマルウェアからは十分守ってくれます。
理由②:詐欺の多くは“人をだます”タイプ
どんな高性能ソフトでも、ユーザーが自分で偽サイトに入力すれば防げません。
理由③:パソコンが古い人は買い替えを
セキュリティアップデートが止まっている古いWindows(例:Windows 8以前 Windows 10サポート終了)は危険です。
パソコンを買い替えるほうが、どんなソフトよりも確実な防御になります。
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被害に遭ってしまった場合の対処法
被害が疑われる場合は、**「迷わず即行動」**が命です。
リアルタイムフィッシングでは、数分の遅れが命取りになります。
1. 直ちにカード会社・金融機関へ連絡
不審なアクセスを見つけたら、
24時間受付の緊急連絡先に電話してカード停止や口座ロックを依頼。
電話がつながるまでの間に、他端末でログアウト操作を行うのも有効です。
2. 正規サイトからパスワードを変更
本物の公式サイトまたはアプリにアクセスし、
すぐにパスワードを変更。
同じパスワードを他サイトでも使っていたら、全て変更しましょう。
認証方式もアプリ型に切り替えるのがおすすめです。
3. 警察・専門窓口に通報
- 警察相談専用ダイヤル:#9110
- 最寄りの警察署(サイバー犯罪相談窓口)
- フィッシング対策協議会(https://www.antiphishing.jp)
被害届を出すときは、
詐欺メール・偽サイトURL・スクリーンショットなどの証拠を保存しておきましょう。
4. 消費者ホットライン・行政機関への相談
被害額が大きい、または複数サービスに及ぶ場合は、
への相談も有効です。
5. SNSやメールの点検
自分が詐欺リンクを他人に転送していないか、送信履歴を確認。
同様のメッセージを受け取った知人にも注意を呼びかけましょう。
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これからの時代に必要な「自衛の知識」
リアルタイムフィッシング詐欺は、もはや一部の人の問題ではありません。
AIや自動化ツールによって、攻撃は誰にでも届くようになりました。
特に日本語が完璧な偽メールやLINEメッセージも増えています。
そのために大切なのは「テクノロジーより、あなた自身の判断力」。
- メールのリンクをクリックしない
- URLを確認する
- 不自然だと感じたら一旦止まる
- Gmail・公式アプリ・パスワード管理を活用する
この4つの意識だけで、被害のほとんどは防げます。
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まとめ
- フィッシング詐欺は 「去年を上回るペース」 で増加中。
- リアルタイム型は 二段階認証すら突破する新たな脅威。
- 対策は 総合的に・日常的に 行うことが重要。
セキュリティソフトを買うよりも、
多重要素認証+公式アプリ+Gmail+パスワード管理ツール のほうがはるかに効果的です。
そして何より、
「これはおかしい」と気づく“自分の注意力”こそが最大の防御。
インターネットは便利ですが、「便利さの裏にはリスクがある」ことを忘れずに、
今日からできる対策を一つずつ実践していきましょう。
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