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【取り扱い注意】夫婦でペアローンのメリット&デメリット5選|失敗しない選び方とは?

夫婦で住宅ローンを組むならペアローン?メリットとデメリットを徹底解説。借入額UPや控除の恩恵もある一方で、リスクや注意点も多数。

 

 

 

〜【取り扱い注意】夫婦でペアローンのメリット&デメリット5選〜

 

 

もくじ

 

 


はじめに

 

 

マイホーム購入を考えるとき、20代後半から30代の夫婦にとって大きなテーマとなるのが「住宅ローンをどう組むか」です。特に最近よく耳にするのが「ペアローン」。

銀行の広告などで「夫婦の力を合わせれば、もっと理想の家が手に入る!」と紹介されることも多いですが、果たして本当に良い選択肢なのでしょうか?

 


実はペアローンには大きなメリットがある一方で、思わぬリスクも潜んでいます。今回は、初心者の方でも理解できるように、ペアローンの仕組みからメリット・デメリット、活用のポイントまで徹底解説していきます。

 

 

 

① ペアローンとは?

 

 

ペアローンの基本

 

 

ペアローンとは、夫婦それぞれが別々に住宅ローンを契約し、1つの物件に対して2本のローンを組む方法です。

つまり「夫が3,000万円」「妻が2,000万円」という形で、それぞれが借り入れ契約を行い、合計で5,000万円の住宅ローンを利用するイメージです。

 

 

 

収入合算ローンとの違い

 

 

混同されやすいのが「収入合算ローン」。こちらは、夫婦の収入を合算して1人の名義でローンを借りる方法です。

例えば夫の名義で住宅ローンを組み、審査の際に妻の収入を加えて「返済能力が高い」と判断してもらう形です。

 

  • ペアローン:夫婦それぞれが別々にローン契約(2本のローン)。
  • 収入合算ローン:名義は1人、収入を合算して借入額を増やす(1本のローン)。

 

 

この違いが、後に大きなメリット・デメリットにつながっていきます。

 

 

 

② ペアローンのメリット5選

 

 

1. 借入額を増やせる
 
 

単独では年収的に借りられる金額が限られていても、夫婦それぞれでローンを組むことで、より大きな借入が可能になります。

たとえば夫年収500万円・妻年収400万円の場合、それぞれが借りられる金額を合わせれば「7,000〜8,000万円規模」の物件も視野に入るケースも。

 


「理想の立地」「広さ」「新築」など、こだわりたい条件を満たせる可能性が高まります。

 

 

 

2. 借入条件を柔軟に設定できる

 

 

夫婦それぞれが独立した契約をするため、金利タイプや返済期間を個別に設定できる場合があります。

例えば「夫は固定金利で安定重視」「妻は変動金利金利低め」というように、家庭のライフプランに合わせて柔軟に組み合わせられるのが特徴です。

 

 

 

3. 夫婦2名とも団信に加入できる

 

 

住宅ローンを組む際、多くの人が加入するのが「団体信用生命保険(団信)」。

借り入れした人が死亡または高度障害状態になった場合、その人のローン残債がゼロになります。

 


ペアローンでは夫婦それぞれが団信に加入できるため、どちらかに万一のことがあった場合、その人のローンは消えます。

片方の収入でローン返済を続けられる安心感は大きいです。

 

 

 

4. 住宅ローン控除が2人分使える

 

 

ペアローンはそれぞれがローン契約者になるので、住宅ローン控除を夫婦それぞれが利用可能です。

年間最大40万円(※一般住宅の場合)を、2人で合わせて最大80万円控除できるのは大きな魅力です。

 

 

 

5. 売却益の3,000万円特別控除が2人分使える

 

 

マイホームを売却した際、譲渡益が出ても「3,000万円まで非課税」という制度があります。

ペアローンの場合は持分がそれぞれにあるため、夫婦で最大6,000万円まで非課税が適用されます。

将来の売却時にも有利になる可能性があります。

 

 

 

③ ペアローンのデメリット5選

 

 

1. 配偶者の債務にも返済責任を負う

 

 

2人で1つの家を購入しているため、どちらかが返済不能になれば、もう一方が肩代わりして返済しなければならないリスクがあります。

形式上は別々の契約でも、実質的にはお互いの責任を背負うことになります。

 

 

 

2. 諸経費が2本分かかる

 

 

ローン契約が2本になるため、事務手数料・保証料・登記費用などが2倍発生します。

数十万円単位で余計にコストがかかることもあるので、資金計画に含めておく必要があります。

 

 

 

3. 片方が死亡しても残る債務

 

 

団信で死亡した人のローンはゼロになりますが、生きている方のローンはそのまま残る点に注意が必要です。

例えば夫3,000万円・妻2,000万円のローンで、夫が亡くなれば夫の分は消えますが、妻の2,000万円は残り続けます。

「一気に全額がなくなるわけではない」という現実を理解しておきましょう。

 

 

 

4. 離婚した場合に面倒

 

 

夫婦でローンを組んでいるため、離婚した場合の処理が非常に複雑です。

持分割合の調整、残債の処理、売却の可否など、感情的にも法律的にも揉めるケースが少なくありません。

「将来の可能性」として考えておく必要があります。

 

 

 

5. 離職・出産・病気などライフイベント時のリスク

 

 

夫婦それぞれの収入を前提に返済計画を立てているため、どちらかが働けなくなると一気に返済計画が崩れやすいです。

産休・育休、病気・ケガ、リストラなどは珍しいことではありません。

2人で働き続けることが前提」になっているのがペアローンの怖さです。

 

 

④ ペアローンを有効活用できる条件とは?

 

 

ここまで見てきたように、ペアローンは「借入額を増やす」ことには非常に有効ですが、その裏には確実にリスクもあります。

では、どんな夫婦ならペアローンを“武器”として使えるのでしょうか?

 

 

経済的にバランスを取れること

 

ただ価格が高いだけの住宅を買うのではなく、高い価格に見合うだけの経済的メリットがある住宅を選ぶことが大前提です。
そうでなければ、贅沢な暮らしを支えるための大きな借金を背負うだけになりかねません。

 

 

長期ライフプランと金利理解があること

 

「自分は何歳でどうしたいのか?」「子供の教育費がどの時期に必要か?」といったライフプランを長期でシミュレーションできる人。
住宅ローンの固定金利・変動金利が何に連動して決まるのかを理解し、金利が想定外に動いたときでも返済に耐えられるかを考えられる人。
借入条件を柔軟に設定できても、複雑なプランを組みすぎればコントロール不能になり、自滅を招きかねません。

 

 

保険戦略を最適化できること

 

公的保険、すでに加入している民間保険、そしてこれから加入する団信。
過不足なくトータルで最適化することが重要です。
保障が不足した状態は危険ですが、逆にかけすぎても意味がありません。
「月数千円だから」と不要な保険に加入してしまうのは、家計を圧迫するだけです。

 

 

節税戦略を立てられること

 

住宅ローン控除を最大限活用するためには、今後10〜13年の収入・納税額の見通しを立てる必要があります。
住宅ローン残高×0.7%=年間数十万円規模の節税が可能ですが、そもそも納めている税額以上は戻ってきません。
自分の納税額を把握し、シミュレーションできる人が有利です。

 

 

資産価値が上がる住宅を選べること

 

将来売却する可能性を考えると、値上がりが見込める住宅を選ぶことが重要です。
譲渡益が出なければ「3,000万円特別控除」も活用できません。
住宅を“消費財”ではなく“資産”として捉え、物件の立地・価値を見極める「物価の目利き力」が欠かせません。

 

更に

 

  • 将来的にも 安定した収入が見込める(共働きを続ける意思と健康)
  • 借入額が増えても、家計全体で無理のない返済計画を立てられる
  • 将来のライフイベント(出産・転職・親の介護など)に備えて、余裕資金を残せる
  • 離婚など「最悪のシナリオ」も一応想定しておき、リスク管理ができる 

 

 

ハイリスク商品であることを理解する

 

ペアローンは強力な仕組みですが、同時にハイリスク商品でもあります。

「リスクに見合うだけのリターンを得られるか?」を常に意識し、経済的な合理性と理想の暮らしのバランスを見ながら慎重に判断することが大切です。

 

 

まとめ

 

 

ペアローンは、夫婦で力を合わせて「理想の住まい」を実現するための大きな武器になり得ます。しかしその一方で、「返済リスク」や「ライフイベントへの影響」などの落とし穴もあるのが実情です。

 

  • メリット:借入額増加・団信2人分・控除や特別控除の恩恵
  • デメリット:返済責任・諸経費2本分・離婚・ライフリスク

 

 

大切なのは「メリットをメリットとして活かせる条件にあるかどうか」。

借入可能額を増やすためだけに安易に選ぶのではなく、家計と人生全体のバランスを考えたうえで判断することが何より重要です。

 


あなたとパートナーにとって、本当に幸せな生活につながる選択肢かどうか──。

それをじっくり話し合って決めてみてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が少しでも参考になれば幸いです✨